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沈み行く黒船。。カルフール@イオン光明池

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2000年に日本国内第一号店を開店したフランスのスーパー 『カルフール』。 全世界で売上高第2位を誇る巨大企業で、日本進出の際は ”流通界の黒船日本上陸” と大々的に取り上げられたモノです。

で、実は光明池にカルフールが来ると決まった当初、それが地域 (光明池) の小売業界にどんな影響を与えるか予測を立てるため、フランスのカルフール本社に電話して日本から最寄のカルフールを見学させてほしいと申し入れて、台湾のカルフールを紹介してもらいました。

・・・で、実際に行ってきたのですが、、、



まず、カルフールというスーパーの仕組み・・・というか店舗構造についてですが、フロア構成自体はダイエーなど日本のスーパーと同様で、1階が食料品メインで2階から上が衣類や家電・本等の売り場・・・という感じ。
日本のスーパーと決定的に異なるのは、それら売り場の ”巡回の仕方とレジでの支払い方法” で、カルフールの場合は各フロアを長いスロープ状のエスカレーターで上り下りするようになっていて、買い物カゴを乗せたカートごと各フロアを巡回する構造になっています。
そのコト自体は、ある意味では便利な仕組みのような気もするのですが、問題は、それら商品を最終的に1階のレジで まとめて清算する・・・という部分。

つまり、パンや野菜と一緒に靴とか服とかCDとかトイレ洗浄ブラシとかも全部同じカゴに入れた状態でレジに向かうワケで、その部分が、日本の国民性というか民族性というか買い物感覚というか行動パターンとゆーか、そういう辺りの感性に合うとは到底思えないので、日本で展開の際はその辺のオペレーションを変えた方がイイと思いますよ、、、と、申し上げたのデスが聞いてもらえなかったようです。。

その後、実際に光明池にカルフールがオープンされたワケですが、当時、オープン準備に来ていたフランス本社の方々と駅前のサンピア2番館でフットサルして交流を図りつつ、

『日本でのカルフールの紹介のされ方からして、恐らく多くの日本人は、フランスのブランド品なども扱われるコトを期待していると思われるので少しだけでも何か置いた方がイイですよ』

・・・と、申し上げたのデスが、これも

『いや、ウチは百貨店ではなくスーパーだから。。。』

と、全く聞いてもらえなかったようです。。

トモアレ、もともと ”コレでもか!” ってほど国内メディアで取り上げられていた影響もあってか、オープン当初は南大阪ドコロか近畿2府4県からお客さんが押し寄せるホドの大盛況ブリだったのだけど、その後ガタガタと売り上げを落として2005年初頭にイオンに売却され、わずか5年で実質上の日本撤退。。

その後イオンが頑張っていたのだけど、光明池にはもともとダイエーがあって、そのダイエーも今ではイオン系列になっています。 狭い地域に同じ系列の大型店が2件あっても喰い合いになるだけで、どちらを残すかと言えばより駅に近く立地の良いダイエーの方を。。

かと言って、店内に巨大なスロープが付いた状態のこの建築物を、今の日本で有効に活用できる業種があるとも思えず、実際、引き取り手がないから解体されるコトになったのでしょう。。

沈み行く黒船。。カルフール@イオン光明池_d0110849_143410.jpg

『資本主義の自由競争』 という名の戦争に敗れた巨大戦艦の姿。。。 の、ように見える。。

by land_walker | 2015-01-07 20:34 | My Documents